徳山浩明さん
徳山鮓

 
 
第4回

“余裕”をもてばいいんです

2006年4月27日 菱川貞義

(自然と人が共生したくらしとか、まるエコ(まるごとエコミュージアム)なくらしとかっていうのも、言葉にできないと思っているんです。数字で表したり、理論的説明ができないものだと。なのに、あえて聞くんですが、「まるエコなくらし」を生活に取り入れたり、地域に広げるために何かヒントになるようなことを教えていただきたいんですが?)
 

(徳山さん)
 それはずばり、みんなもっと“余裕”をもてばいい、ということなんです。親も子どもも余裕をもった状態で時間さえあったらいいのです。しかし、夫婦共稼ぎをしなくちゃならない、時間のない生活をつくったのが日本なんです。家は高くてローンを組んで、ますます働く。子どもの教育は学校に任す。教育費もかかる。まともな食事もつくれない。スーパーにお金がかかる・・・。

 
(話を聞いていると、ぼくたちは一体何のために働いているのかわからなくなってきました。働けば働くほどしんどいですね。)
 
(大前さん)

 ゆとり教育っていうでしょ。なのにゆとりがないのね。もっと自然に触れれば、野菜でも、種をおとしてから食べられるまで時間がかかることがわかる。

(徳山さん)
 いま、やろうとしているわたしのお店のスタイルは、余呉でしかできない“ゆとり”を伝えていくこと。「どうして、みんな“ゆとり”がないのかなあ」というメッセージを伝えたいんです。
日本文化を伝えたい、アメリカ文化でも西欧文化でもない。日本でも、豊臣秀吉とか歴史じゃなくて、いま、“食”を教えないと日本文化は無くなってしまいます。なのに、“食”という授業が学校にないんですよ。

(大前さん)
 いま、やっと食育っていいかけてるんだけど、ちょっとちがう方向にいってしまってる。“ゆとり”のある人は、幸い、いることはいるんだから、公民館とかの調理室を解放して、子連れの母親も気軽に参加できるように。「子連れで入ってはダメ」という調理室も多いんです。子連れの人こそ、料理をやってほしいのに。

(つづく)