安澤久子さん
ガラス工房 エヴァグリーン

 
第5回

安澤さんの今後は…

2006年11月23日 望月毅瑠

まずは、僕が作ったグラスお披露目です。


分厚さ、歪さ、模様の崩れ方。素人丸出しの作品が出来上がりました。
 どれだけのガラスを竿につけるのか、どのくらいの空気を吹き込めばいいのか、色ガラスをどう配置すれば思い描く模様になるのかという熟年の「勘」や、均一のスピードで絶え間なくまわす「技術」のすごさを作ってみて改めて感じました。

味がある、なんていうほどかっこいいものではないのです。
 でも自分で作ったグラスの手作りの暖かさや頼りなさにとても愛着を感じずにはいられません。

安澤さんに取材のアポイントメントをとるときに既に数年で引退をするということを口にしていらっしゃいました。
 お会いしてみて、パワフルで力有り余る姿を拝見してみると、引退なんて信じられない、残念でとてもさびしい気持ちになりました。
 でもそれは僕の早とちりでした。


(安澤さん)
 これからは環境問題を勉強した若い人たちにガラスを学んでもらって、日本中に広めていってもらいたいんです。引退後はアドバイザーとしてこれからもリサイクルガラスに関わっていきたいです。
 いろいろなところにガラスの学校はあるけど、どこでもリサイクルという言葉は出てきません。リサイクルガラスの工房も現在ほとんど行政や企業が運営しているためリサイクルの良さや大切さを広めようという気持ちでやっているところはありません。
 環境を学び、リサイクルの啓発運動を主目的として工房をやってくれる若い力が必要なんです。


安澤さんの頭の中はまだまだリサイクルガラスでいっぱいのようです。 熱意のこもった言葉を聞いて僕は少しほっとしました。

また、安澤さんは滋賀県立大学ともつながりが多いのです。 学生からの取材だけでなく、学園祭である「湖風祭」にもかかわり、さらに教授ともつながりをもっていらっしゃいます。
 そこで安澤さんは環境科学部のある滋賀県立大学に工房をつくって授業の一コマに実習を入れてもらうなどの熱い提案を教授たちと検討を重ねています。
 まだまだ取材をしなければ。これからどうなっていくのでしょうか。とてもわくわくします。



ガラス体験中に下校中の小学生の女の子が「おばちゃーん」と声をかけて工房を覗いてきました。
 安澤さんも笑顔でこたえて、楽しそうに話をしていました。 安澤さんのやりがい、元気の源を見ることができました。
 こちらに戻ってきたときはさっきまでよりもさらに活力に満ち溢れているように見えます。

「ガラスのおばちゃん」はこれからも多分、いや絶対邁進していくんだろうな。

(つづく)